恋って西洋風グミの味?
《タク先輩とグミ》

タク先輩の呼び出し。

あたしは嬉しくてポンポンついて行っちゃう。
これってあたしが惚れこんじゃってるのかなー。
でもいいんだ。
それでもタク先輩がいてくれるなら、あたしそれだけで幸せだから★

「今日もグミ持ってるんだ」
タク先輩があたしのカバンの中をみて言った。

「うん、ずっとこれ食べてるよ~」

「そっか、何でもいうこと聞いてくれるんだね、神菜は」
にっこりとタク先輩。

この「にっこり」に何度ときめいたことか!!!
卑怯だよ先輩!

でも好き★

「それでも太らないのはいいね」

「うん、ダイエットも同時進行中。栄養管理ばっちり!」
得意げに言うあたし。

「でも、グミ食べてるだけで、特別な子にはなれてないね。」

…え?


…?どういうこと?

「奇をてらった行動をとれってことじゃなくて、なんかもっとこう、不思議ちゃんが好きなんだよな、オレ。」

不思議ちゃん…?
それってイタイ子のことでしょ?!

「神菜にはその素質があるかと思ったんだけど…まぁいいや。ホテル行かない?」

「え…う、うん…」

胸にどっかの槍が突き刺さったような気分だ。



…最悪。


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