恋って西洋風グミの味?
下駄箱につく直前、学校の構造上図書室の前を通る。

その時私は、大槻を発見した。

一人かな…?と思ってみてみると、その横、10センチ低い所に松下さんがいた。

都合よくあたしには松下さんが見えてなかったわけだ。

二人何か話してる。

話してる内容には特に興味がない。

話してるという事実に興味があった。

興味があったというのには語弊がある。


思わず、泣きそうになった。


これが正しい。


どうして?わからない。

自分でもわからない。


だけど、大槻と松下さんが仲良く二人で歩いて話している姿を見て、あたしは裏切られた気持ちと、悲しい気持ちと、よくわからないモヤモヤで一杯になって、目から涙が溢れそうになった。


だけど泣かない。

だってここは学校だし、二人が付き合ってる事は知ってた。

だから、あたしは裏切られたんじゃなくて、事実を見せつけられただけだ。

自分勝手な思い込み、ああまるで馬鹿みたい。

危ないね、また操り人形になるところだったよ。
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