君と秘密のスキャンダル
#.3 地味子は隠す
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「宮田さん、今日は映画を観に行きましょう!」
「うわぁぁあ!!」
校門からぬっと現れたそれに俺は盛大に尻餅をついた。
相変わらずの顔の見えないもっさい前髪に分厚い眼鏡、あの遊園地デート…いや、俺は断じてデートとは認めない!から、数日経っても音沙汰ないと思いきやこれだ。
……遊園地でのダサい俺を見て、もう現れないと思っていた。
「すみません、驚かすつもりはなかったのですが…」
「いきなりお前みたいなのが現れたらビックリするわ!あのお化け屋敷のお化け役並みだ!!」
あの日以来敏感になっちっまって、怖くて夜中にトイレにも行けないんだぞ!
髪でほとんど顔見えねーし、地味子じゃなくて貞子って呼んでやる!!