君と秘密のスキャンダル
ポツポツだった雨は次第に強さを増していく。
泣くなんて本当カッコ悪りぃな…
雨降ってて良かったわ、泣いてるの見られないで済むし、なんて思ってる時だった。
脇にいきなり車が停まった。
うわ、高級車…!
あれ、なんか見覚えある車だなとマジマジと見ていると、
「乗って!」
「へ?!」
いや、乗って!って言われましても、誰?!
窓を開けて声をかけてきたのは、些か若めに見える女性。
長めの髪はきちっと結んであって、パンツスーツに身を包んだいかにも"できる女"
………まっっったく見覚えにない!!
あっ、俺もしかして一目惚れされた…?
しかも今は雨でずぶ濡れ、水も滴るいい男的な…?