この恋は遊びだから
《明日は結局どうするの?》
翔は、幼なじみで私が前の彼と別れてからずっと一緒にいてくれてる。
私は彼が好きで、彼も私が好きだと言ってくれている。
それなのに付き合えずにもう1年が経つ。
「なるのことは好きだけど、付き合うとかじゃない」
この言葉は何度聞いたことか。
それでも彼といる時間が楽しくて居心地が良いから私は彼のことが好き。
もう付き合うことも諦めているけど、1番近くの存在でいれたらそれでいいんだ。
《ごめん、明日は予定入っちゃって。》
やっぱりそうだ。
完璧な約束はしてない。
でも私にはわかる。
《そっか。わかったよ》
はぁ。せっかく明日は休みとったのにな。
最寄駅から降りて徒歩5分。
私の家までもうすぐ。
この冬の空気が心を冷たくする。
期待してはいけないとわかっていても涙がでる。
私は親友の綾に電話をかけた。
「綾〜、明日の夜ひま?」
「明日は暇だよ、どうかした?」
「翔と遊ぶ予定だったのになくなっちゃって」
「よし!呑み行こう」
綾は小学校からの仲で、翔のことも知ってる。
私はなんでも彼女に相談する。