イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
「それでは、修正点を加えて、再度来週中にメールをお送りします。設置の当日ですが、いつも通り最初と最後には、お立会いをお願いします」
無事にミーティングは終了。
エレベーターホールまで一緒についてきたわたしは、「了解しました。よろしくお願いします」と頭を下げた。
チン、と軽い音を立ててドアが開く。
そのまま三井さんが乗り込むのを待ってたんだけど……彼はなぜか動かない。
「あの……?」
「中村さん」
同じくらいの高さにある眼差しが、少し緊張気味にわたしを見つめていた。
「この仕事が終わってからでいいんですけど」
「はい?」
「あの、……の、」
「……の?」
「飲み、に、行きませんか?」
「飲みに?」
おうむ返しにしただけなのに、なぜか急に焦った風に「いえいえ!」って両手を振りまくる。
「ふ、2人きりとかじゃなくてっ! ぼく友達誘うんで……ええと、つまり何人かで一緒に……」
「あぁ! 合コン、ってことですか?」
心なしか、頬が赤いような……
館内の温度設定、彼にはちょっと暑かったのかな?