イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

はっきり言って、すっかり忘れていたんだけど。。
まさかそんな返事、返せるわけもなく……渋々了解を伝えたのが昨日の朝。

そして一日、今日のファッションについて悩んでいた。

だって、どこに行くのか何も聞いてなかったし。
デート自体がほんとに久しぶりだったから、それっぽい服も持ってなくて。

買いに行く時間はあったけど、いやいやそこまで張り切るのはいかがなものか、と葛藤して。

結局、ブラウンのトップスとマーメイドスカートっていう無難なファッションに決めたんだけど。

その後も、何しろあんなハイレベルのイケメンとデートなんて初めての経験だし、一体どうふるまえばいいんだ、とか緊張して落ち着かず。
夜もなかなか眠れず、……なんと、そのままソファで寝落ち。

あぁ、情けない。
なんでアラームかけるの忘れちゃうかな――


RRRR……

寝室の方からかすかに響く着信音に気づいたのはその時だ。
急いで戻ってみると、坂田くんから。

「はははいっ! ごめんっ! ごめんなさいっ!!」

直立不動で開口一番、謝ったわたしの耳に。

『ぶっ……』
笑い声が聞こえた。

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