イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
「や、あのっそれは、……」
曖昧に視線を泳がせてみたけれど。
お目当ての相手。
その言葉で思い浮かべたのは……やっぱり彼だった。
美弥子って甘くわたしを呼ぶ、あいつ。
「今年は素敵なクリスマスになるといいですね」
優しい言葉に恐縮しちゃいながらも、小さく頷いた。
クリスマス、かぁ……。
彼は、どう考えてるんだろう?
その前にトライアルは終わってしまうし。
どうなるかわからないから、何も言わないのかな?
今年のクリスマス、わたしはどうやって過ごしてるんだろう?
早く知りたいような。
知るのが怖いような……
複雑な思いで、もう一度ツリーを見上げる。
その時だった。