イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
あぁそうだ。
その通りだ。
彼の言葉が、鼓膜から脳へ、ジワリと浸透していくにつれ。
トクン、トクン……
さっきまでとは違う甘やかな衝動が、全身へ伝わっていく。
あぁ……
そうよ、わかってたはずじゃない。
彼は外車オーナーでもタワマン住民でもなかった。
イメージだけで決めつけちゃダメなんだって、学んだはずだったのに。
どうしてまた、間違っちゃったかな。
スペックが似てるからって、同じだとは限らない。
彼は、違うかもしれない。
あの人たちとは、違うかもしれない。
ずっと、わたしのそばにいてくれるかも……