イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
13. クリスマスイブ
B・B・B・B……
瞼を押し上げると、まだ室内は暗かった。
ベッドの上で上半身を起こそうとして、その寒さにぶるっと身震い。
布団の中に逆戻りする。
今日は……何日だっけ?
入り乱れる記憶を整理して、ようやく24日、つまり“クリスマスイブ”だってことを思い出す。
ブルームーンで彼の電話を受けてから、もう4日も経つらしい。
「よく生きてたな、わたし」
まだ……すべてのことに、現実感がない。
”ジョークだったのに、信じたのか?”なんて、彼がひょっこり会いに来てくれるような気がして。
でも、もちろんそんなことはなく、連絡もゼロだ。
枕に顔を埋め、ため息を押し殺した。
これが現実逃避、ってヤツなのかな。
フラれたくせに涙もでないとか。
逆に心配になるよね。
大丈夫か、わたし? って。
B・B・B・B……