イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
それから何度かやり取りを繰り返し、ようやく全貌が判明。
すべてはあの同期会の夜、酔っ払いのわたしと恵美との間でまとまった話だったらしい。
結婚だ、婚活だ、五つ星ホテルのパーティーだ! オー!
とかなんとか。アルコールの勢いってコワイ。
ちなみに、大阪在住の彼女がなぜ東京で婚活か、というと。
年明けから1か月、本社研修が決まったことがきっかけだそうだ。
もともと東京勤務に興味のあった彼女は、この機会に相手を探せたら、と有休を使って前倒しで上京しているらしい。
そういうことらしいけど……いつになく酔ってたからな。
全然記憶にない。
婚活、かぁ。
今のわたしにそんなエネルギーは全くないけど、恵美からのラインはほぼ脅迫レベルで参加を迫ってくる。
断ったら何が起こるか、後が恐ろしい感じ。
うーん……どうしよう。
携帯を手にしばらく考え込む。
今日はイブ――か。
どうせ一人じゃ、坂田くんのこと思い出して気分滅入るだけかもしれない。
ズキン、て走った胸の痛みを紛らわせるように、携帯画面に集中、返事を送った。
【わかった、銀座ね。残業しないようにする】