イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

「ご、ごう……」
「イブのパーティーで知り合った河合さんって人がな、知り合いの超優秀なキャリア官僚、紹介してくれるて言うて、じゃあ2対2で会いましょかーってことになってな! あ、つまり河合さんと美弥子がカップルな?」

「なんで勝手にカップリングしてんのよっ!」

「えーだって河合さん、前に言うてたあんたの理想にぴったりやで? 結婚願望も強いみたいやし、まぁちょっと話してみ? 絶対あたしに感謝すること間違いナシや!」

バンバン音がするくらいわたしの背中を強く叩いてから、彼女はくるりと振り返り。
「お待たせしてないといいんですけどー」

一体何枚猫かぶってるんだ、ってくらいの甘ったるい声を出す。

「いえいえ、自分たちも今来たところなので」
真面目そうな黒髪の男性が愛想よく言い、ニコリと微笑んだ。

「美弥子、こちらが河合さん。河合さん、この子が中村美弥子ですー」

勝手に紹介されてしまい、仕方なくぺこりと頭を下げたんだけど……

「……あれ、もしかして……」

河合さん、と呼ばれた彼が、目をパチパチと瞬き、そして破顔した。


「やっぱり、中村さんですよね!」


……はぃ?

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