イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
「あんたの真っ赤な顔、なんかそそるよな。イジりたくなるっていうか、構いたくなるっていうか」
は、はいっ?
2方向から……なんだか色っぽい目で見られてるような気がするのは、気のせい??
「かか揶揄うのはやめてください。わたしのことは、もういいですから……今は坂田くんのことを」
両頬を隠すように押さえ、涙目でお願いしますと訴えたら、
ようやく2人とも「そうだったね」と笑いを収めてくれて、ホッ。
うぅ、心臓に悪いよ。
「まぁ、なにはともあれ」
宇佐美さんが言い、「まずは動き出そう。坂田のために」と円卓の中央に手を差し出した。
日向さんがそこに自分の手を重ねる――「坂田のために」。
2人に促すように見つめられて、少し躊躇ってから、おずおず一番上に手を重ねさせてもらった。
「はい、坂田くんのために」
おぉ、なんだかチームで円陣組んでるみたい。
ものすごく心強い感じ!
この2人がついてたら、きっとすぐに解決できちゃうかも、なんて……
あれ、そう言えばわたしの役目は?
結局わたしは何をすればいいの?
確かめようと口を開きかけた時だった。
「これは一体、なんの決起集会なのかな?」