イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

「おっせーよ、兄貴」
「うるさいな。ヒーローは遅れて登場ってのがお約束なんだよ」
「よく言うよ。間に合わないって、焦りまくってたくせに」


ドクンッ!


この場にいるはずのない人なのに。
だけど、確かに声が聞こえた……?


ドクンドクンドクン……



鼓動がひとりでに踊りだす。

……まさか?



嘘でしょ、彼は、だって……



我慢できなくなって、恐る恐る目の前を塞ぐ背中から顔を突き出してみると。


あぁやっぱり!


「さかた、くん……」

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