イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

「うるさい! つーか英二、お前は一人で帰れ! オレは美弥子とホテルでディナーだ!」
「はぁ!? 肉、食いに行くって言っただろ!?」
「今は一人焼肉の店があるらしいぞ。よかったな!」
「ちょっふざけんな! 絶対ついて行く! ホテルまで着いてって、邪魔してやる!」

……うわぁ、すごいな。

ぎゃいぎゃい、容赦ない応酬。
わたし一人っ子だから、こういうのってなんか新鮮でいいかも。

「おい美弥子、なに笑ってんだ?」

「ん? 仲いいなぁって」

「「はぁ? どこが?」」

おぉ、振り向く角度までそっくり。

「ほら、そういうとこ♪」


「美弥子、教えてやる。こいつは顔は綺麗だが、腹の中は真っ黒なんだ。実は、今を遡ること10年前、………――」
「美弥子さん、考え直した方がいいよ。兄貴がいかに、いたいけな弟を虐げる暴君かって言うとね。あれは忘れもしない……――」


あぁ~楽しい♪


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