イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!

【一日も早く金を返し、彼女を手に入れる。その想いだけで、突っ走ってきました。そしてめでたく去年、借金は完済。さぁこれからって時に、信頼できる情報筋から彼女が婚活を始めたと聞いた時は、かなり焦りましたが】

し、信頼できる情報筋……?

頭の中で繰り返した時、隣から「コホッケホッ」ってわざとらしい咳払い。
そちらへ視線をやると、飛鳥の目がきょろきょろっと不自然に泳いでいた。

え。もしかして、飛鳥……?
まままさかずっとわたしのこと、全部彼に筒抜けだったとか?


【いろいろありましたが……これでようやく、彼女に気持ちを伝えることができます。お集りの皆様には、私事でお騒がせして大変恐縮ですが、今日この場をお借りすることを、どうか寛大なお心でお許しください】


彼が言葉を切るなり、バンっと音がして――


唐突に視界が白い光で埋め尽くされ、反射的にギュッと目を閉じた。


え? え? 何?


キャアってあちこちから歓声っぽい声が聞こえるけど、何が起こっているのやら、さっぱりわからない。
一体どうなってるの?


確認しようと恐る恐る瞼を開け――……ひぃっ! と目をむいた。


ななななんか、わたし、スポットライトの中にいるんですけど!?

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