イケメン同期から全力で逃げてますが、逃げ切れる気がしません!
キャーーーーーーッッ!!
口笛と悲鳴と歓声と。
渦巻く喧騒で、耳が壊れちゃいそう。
わたしはというと、もう完全にキャパオーバー。
真っ白になって自分の身体を抱きしめ、立ち尽くすばかり。
「ほらね、逆プロポーズはできないって、言ったでしょ?」
ぼそっとライトの外からそんな声が聞こえる。
もしかして飛鳥、知ってたの?
振り返ろうとしたところで。
わぁっ!!
おおっ!!
どよめきの中、檀上からひらりと飛び降りる坂田くんが見えた。
まっすぐ彼はわたし目指して歩いてきて。
白いライトの中に入ってくる。
そして手の届く距離に立つと、ふっと頬を緩めた。
「すげぇ顔だな、びっくりした?」