SKY CROWN
私は城本姫月(しろもときづき)。高1です。
「城本さん、今回もぶっちぎりの1位だって。」
授業とホームルームも終わり、帰ろうと階段を降りて靴箱に向かっていると、自分のことを話しているのが聞こえて、つい足を止めて話している本人達から見えない所に隠れてしまった。
これ、盗み聞きが悪いことってことぐらいわかってる。
でもさ、普通自分のいない所で自分の名前が出てたら気になるじゃない。
なんて言い訳しながら聞いていると
「すごいよね、教科ごとの順位も全教科1位だって。」
と声が聞こえてきた。
この声は多分同じクラスの森下さん。
なんで知ってるんだろう。
あっ、結果出たんだ。多分今日の放課後に出されたんだ。
というかそうだったんだ。
私はまだ順位を知っていなかった森下さんが知っているということは結果が張り出されてるということの照明だった。
私の学校はいわゆる私立の進学校。小等部、中等部、高等部に分かれていて、エスカレーター式の学校。常に最新の設備が常備されていて、やっぱり私立なんだなぁという感じの学校。
テストのトップ10の人の名前は廊下に張り出される。それもテストの度に。教科ごとに。
それに点数も出る。ぶっちぎり。というのは、そういうことだろうな。
見に行こうかな。
いいや、明日にしよう。
つい隠れてしまったところから出ていこうとすると、また声が聞こえた。
「でもさー、城本さんって近寄りがたくない?」
「まぁねー、なんかうちらとは違うっていうかさ。」
「全然喋らないからねー。すごく綺麗な人なんだけど。」
ここまで聞くといてもたってもいられなくなって、旧校舎に向けて走り出した。1位を取っていたっていう事での喜びはいつの間にかなくなっていた。
どんなに1位をとっても、どんなに成績が良くても変わらないものは変わらないんだ。
「城本さん、今回もぶっちぎりの1位だって。」
授業とホームルームも終わり、帰ろうと階段を降りて靴箱に向かっていると、自分のことを話しているのが聞こえて、つい足を止めて話している本人達から見えない所に隠れてしまった。
これ、盗み聞きが悪いことってことぐらいわかってる。
でもさ、普通自分のいない所で自分の名前が出てたら気になるじゃない。
なんて言い訳しながら聞いていると
「すごいよね、教科ごとの順位も全教科1位だって。」
と声が聞こえてきた。
この声は多分同じクラスの森下さん。
なんで知ってるんだろう。
あっ、結果出たんだ。多分今日の放課後に出されたんだ。
というかそうだったんだ。
私はまだ順位を知っていなかった森下さんが知っているということは結果が張り出されてるということの照明だった。
私の学校はいわゆる私立の進学校。小等部、中等部、高等部に分かれていて、エスカレーター式の学校。常に最新の設備が常備されていて、やっぱり私立なんだなぁという感じの学校。
テストのトップ10の人の名前は廊下に張り出される。それもテストの度に。教科ごとに。
それに点数も出る。ぶっちぎり。というのは、そういうことだろうな。
見に行こうかな。
いいや、明日にしよう。
つい隠れてしまったところから出ていこうとすると、また声が聞こえた。
「でもさー、城本さんって近寄りがたくない?」
「まぁねー、なんかうちらとは違うっていうかさ。」
「全然喋らないからねー。すごく綺麗な人なんだけど。」
ここまで聞くといてもたってもいられなくなって、旧校舎に向けて走り出した。1位を取っていたっていう事での喜びはいつの間にかなくなっていた。
どんなに1位をとっても、どんなに成績が良くても変わらないものは変わらないんだ。