水に溺れた君と夏
「宮川…。」

…忘れてたわけじゃないよ?

「うん、いつものことだしね。」

吉良君も少し甘さにぐったりしている。

「…そうだな。ほっとくか。」

「…そうだね。」

苦笑しながら微笑ましく二人を見る。

その日から、お昼は4人でいるようになった。

瑠璃と上田君があの後

「いづ、吉良君仲良かったんだね。
少し心配だったけど良かった!」

「まぁまぁ今日だけだからね。」

名残惜しそうな顔をするものだから
吉良君と私は

「「4人でいたらいいんじゃないの?」」

と、提案。
これなら万々歳だろう。

声には出さないけど
思いっきり優しい笑顔を咲かせる上田君と
花を咲かせるような笑顔で笑う瑠璃を見たら、苦笑しつつも、安心した。

いつも他愛のない話をして、時間を過ごす。
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