水に溺れた君と夏
「伊月。帰ろうぜ。」

「うん。」

彼の隣に並ぶことが少し恥ずかしく感じる。
今までそんなこと、なかったのにな。

「アイス、奢るから食べて帰ろ。」

アイス!?

「…アイスは食べるけど自分で払うしいいよ。」

「ノートとかお世話なってるからこんぐらいさせてくれよ、な?」

あぁ。初めて陽都と話したときもこうやってまるめこまれたっけ。

「…ん。ありがとう。」

「何味にすんの?」

「ストロベリー」

「わかった。チョコとストロベリーね。」

そういって陽都は買いに行った。

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