水に溺れた君と夏
「電話、終わったか?」

…気付かなかった。申し訳ない。

「ん、終わったよ。ごめんね、ありがとう。」

「…誰と話してたんだ?」

…真剣な顔して言われるとこっちが固まってしまう。

「弟だよ。双子の弟。」

「へぇ。伊月、双子だったんだな。」

「うん、そうだよ。」

それもそうか。
双子だって知ってる人の方が少ない。

気付くにしたって、同じ名字の人なんてたくさんいるからね。

あぁ、暑いなかで食べるアイス、美味しすぎる。

時間は結構たってて
食べ終わってもう一度歩き始めた。
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