水に溺れた君と夏
さっきの店員さんすごく綺麗な人だったな。

「で!で!」

「…で?」

瑠璃さん、"で"だけじゃわからないですよ。

「吉良くんとはどうなのさ!
いい感じっぽいじゃん?」

ニヤニヤした顔で聞いてくる瑠璃。

「いい感じも何もそういう関係じゃないよ。」

「…ただ梓月くんと重なってるだけ?」

「…まぁ、そうかもね。」

正直なところわからない。
最初は梓月と重なってた。でも…

「でもさ、いづが珍しいと思うんだよね。基本誰にも興味を示さないいづが、そこまでするの。」

それは…

「…水泳が重なったのかもね。余計に。」

いや…きっとわかってる。
けど認めたくないんだ。妨げになりたくない。

「…いつでも私は味方だからね。
ゆっくりでいいんだよ、いづ。」

そう言ってくれる瑠璃に心が軽くなった。

「…ん、ありがとう。瑠璃」

午後は映画見て、雑貨屋さんによって帰った。

今はいい。
彼を支えることが一番なのだから。

久しぶりに遊んだからか、その日はすぐに寝た。
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