水に溺れた君と夏
「俺はね、伊月は応援してくれる存在じゃなくて、一緒に泳いでくれる存在だと思ってる。今はもう泳げなくたって、ずっと心にいるし、あの場所へ連れていくつもりでいる。」

「…うん。ありがとう…。」

涙腺崩壊だよ…。
どれだけ大切な人が出来たって、応援したい人が出来たって。
梓月が私の大切な人で唯一無二の存在なことには変わりない。

「俺らはずっと一緒だよ。
"約束"は絶対守る。」

ほんと、梓月には救われてばかりだなぁ。
大好きで私の大切な、双子の弟。

「…ありがとう。梓月。
待ってるよ、連れてってくれることを。
"約束"は、守るから─」

私の気持ちが落ち着いたのを分かってくれたのか、優しく笑った声がした。
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