水に溺れた君と夏
いちのに
───────────────────
「やぁやぁ!いづちゃんや!」
「テンション高いね。瑠璃。」
昨日は梓月のお陰でぐっすりと寝ることができた。
学校に来たらテンションの高い瑠璃。
上田君といいことでもあったんだろうか。
「ふっふっふ…。今日は席替えなのだよ!!」
違った。
席替えかぁ…今の席窓側でよかったんだけどな。
「瑠璃は上田君と近くになれたらいいね」
「え!?…まぁ、うん。なりたい、な。」
そう恥ずかしげに言う彼女を見たら
微笑ましくなった。
「皆、郁弥の隣狙ってるよねー…。」
少し不安そうにいう瑠璃。
「大丈夫でしょ。去年クラス違ったけど今まで続いてるってことは上田君の気持ちは本物じゃない?」
「…うん!そうだよね!ありがと、いづ」
お礼をいわれることはしてないけど、
瑠璃にとって安心できる言葉だったらいい。
彼の想いは本物だしね。
「でもきっと吉良くんの方が狙われてるよねー。この季節だし、余計にさ。」
この学校じゃ夏は吉良君の季節と言っても過言ではないからなぁ。
「そうだね。でも私は窓側だったらなんでもいいかな」
「ほんと窓側好きだよね」
苦笑しながら言う瑠璃。
「窓側の風が好きなんだよねぇ…」
ほんとは、水を弾く音が聞きたくなるだけ
でも聞きたくないときもある。
そんな時風が癒してくれるのもほんと。
中途半端だなぁ、なんて我ながら思う。
瑠璃と話していたら先生が入ってきた。
「ベルなってんぞー。席つけー。」
皆が慌てて席につく。
「んじゃまた!席替え楽しみだね!」
…瑠璃からすれば上田君となりたいな、としか思ってないんだろうな。
なれるといいね、瑠璃。
「んじゃ、皆お待ちかねの席替えすんぞ。
くじだくじ。皆適当に取ってってくれ。」
するとクラスから
「うわー。緊張してきた。」
「吉良くんとなりたいなぁ…!」
「上田くんと隣にっ!」
…おーおー。
吉良君も上田君も流石、人気ですなぁ。
なんて傍観者のように見てたら順番が回ってきた。
「やぁやぁ!いづちゃんや!」
「テンション高いね。瑠璃。」
昨日は梓月のお陰でぐっすりと寝ることができた。
学校に来たらテンションの高い瑠璃。
上田君といいことでもあったんだろうか。
「ふっふっふ…。今日は席替えなのだよ!!」
違った。
席替えかぁ…今の席窓側でよかったんだけどな。
「瑠璃は上田君と近くになれたらいいね」
「え!?…まぁ、うん。なりたい、な。」
そう恥ずかしげに言う彼女を見たら
微笑ましくなった。
「皆、郁弥の隣狙ってるよねー…。」
少し不安そうにいう瑠璃。
「大丈夫でしょ。去年クラス違ったけど今まで続いてるってことは上田君の気持ちは本物じゃない?」
「…うん!そうだよね!ありがと、いづ」
お礼をいわれることはしてないけど、
瑠璃にとって安心できる言葉だったらいい。
彼の想いは本物だしね。
「でもきっと吉良くんの方が狙われてるよねー。この季節だし、余計にさ。」
この学校じゃ夏は吉良君の季節と言っても過言ではないからなぁ。
「そうだね。でも私は窓側だったらなんでもいいかな」
「ほんと窓側好きだよね」
苦笑しながら言う瑠璃。
「窓側の風が好きなんだよねぇ…」
ほんとは、水を弾く音が聞きたくなるだけ
でも聞きたくないときもある。
そんな時風が癒してくれるのもほんと。
中途半端だなぁ、なんて我ながら思う。
瑠璃と話していたら先生が入ってきた。
「ベルなってんぞー。席つけー。」
皆が慌てて席につく。
「んじゃまた!席替え楽しみだね!」
…瑠璃からすれば上田君となりたいな、としか思ってないんだろうな。
なれるといいね、瑠璃。
「んじゃ、皆お待ちかねの席替えすんぞ。
くじだくじ。皆適当に取ってってくれ。」
するとクラスから
「うわー。緊張してきた。」
「吉良くんとなりたいなぁ…!」
「上田くんと隣にっ!」
…おーおー。
吉良君も上田君も流石、人気ですなぁ。
なんて傍観者のように見てたら順番が回ってきた。