水に溺れた君と夏
「…ん。大会前じゃん。どうした?」

時間があるかはどうかはおいといて、ね。

「伊月を見っけたから、声かけたんだ。」

微笑みながらそういう陽都。
彼の顔に残る幼さに自然と私の目は優しくなる。

「…緊張、してないの?」

「してねぇ、っていったら嘘になる。
でもそれ以上にさ、すっごいわくわくしてるんだ。」

目をキラキラと輝かせて嬉しそうに答える。

そんな様子に微笑ましくなって

「そっか。」

と、返す。
< 76 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop