水に溺れた君と夏

ごのに

彼が優勝出来るかなんて分からない。

ケガした期間だけでも長いのに
スランプ期間もあったからだ。

でも私は、彼に楽しんで泳いでほしい。
結果など、その延長戦に過ぎないのだ。

大丈夫、そう思いながらネックレスを握りしめ、彼を見る。

スタートをする前。

余裕とでも言うような彼の軽い笑顔が見えて、思わず笑ってしまう。

あぁ、楽しそうだなぁ。とか、
緊張してないじゃん。私が緊張してバカみたいだなぁ。とか─
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