水に溺れた君と夏
久しぶりなこともあって、たくさんの話をした。

…今年のことも。俺を救ってくれた、"伊月"のことも。

「…ねぇ、陽。」

「どうした?凛。」

いきなり真面目な顔をするから俺も自然と気を引き締める。

「その伊月って子、大会はじまる前、陽と喋ってた子?」

気でもあるのか?
…いや、凛はそんな軽いやつじゃない、はず。
どっちにしろ、渡さねぇよ。

そう思いながら凛に
「あぁ。」
と返す。
< 84 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop