水に溺れた君と夏
「…それが、伊月となんの関係があるんだ?」

「…まじで気付いてないのかよ。」
今度は呆れた顔を向けられる。

そのことにムッとしつつも凛の話を聞く。

「その双子は、─最強の宮川双子─
今、海外留学いってて、世界で将来有望の天才スイマーとされている宮川梓月と中2で姿を消した、宮川伊月。」

「…え?」

俺の中で混乱が生まれる。

「最強の宮川双子の姉、それが伊月ちゃんだよ。」

そんな、こと…。

─弟だよ。双子の弟。─

双子。気付かなかったのは、海外留学に行ってたから。
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