水に溺れた君と夏

ごのよん

「伊月っ!」

…陽都。

「優勝&自己ベスト、おめでとうっ!」

今言える精一杯の言葉。

「あぁ、ありがとうっ!」

陽都は暖かい笑顔で、嬉しそうに返してくれた。

「…あんな、伊月。」

…どうしたんだろう?

「うん、どうした?」

「さっき、父さんと会って、俺の想い全部ぶつけてきた。」

陽都はちゃんと前に進めてる。
逃げないで、ありのままの姿でちゃんと。

お父さんもお父さんで大会に来てくれてたんだね。
やっぱり、いいお父さんなんだと思うけどな。

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