薔薇の棘のように
須賀side




こいつとは、血は繋がっているが引き取られたところが、別々だった。



俺は黒蝶華家の執事の名家として引き取られた。




一方りずは西領家に引き取られたが、その後すぐに会社が倒産したため、酷い仕打ちを受けたと聞く。




蘭奈様を恨むのもしょうがないだろう。




須賀「一人暮らしか、いいんじゃないのか。」




1人で落ち着いて暮らしてみるのいいかもしれない。



須賀「らあさ様が撃った銃の弾は本物ではないから安心しろ。」



りず「俺は帰る。蘭奈様は、まだか熱が下がってないから、早く行ってあげろ。」



須賀「そうなのか?」



りず「ああ、たぶん上がってる。手遅れになる前にいけ。」



須賀「あぁ。」




弟は少し落ち着いていた。




蘭奈様はどこだ。血の匂いが、漂う。




最悪な、絵面が、横切る。




鏡が割れていて、血まみれ。蘭奈様はいない。どこだ。




だとしたら第1発見者がいるはず、らあさ様か?普通なら隠し部屋にいく、か、




急がなければ。




コンコン、




須賀「失礼します。蘭奈様はいらっしゃらないでしょうか、」



らあさ「た、すけて。姉様が、」



< 39 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop