俺様幼馴染の溺愛包囲網
やっぱり。

「やったことなくても、知識くらいある。
1番参加したくないゲームだ。
マジで帰ろうと思ったけど、廣澤どころか、先輩にもがっちり掴まれて、ムリだった。」

なんか、ちょっと聞きたくないんだけど…

「でも、くじ運良かったのか、
俺、王様ばっかで。このまま終われるんじゃないかと思ったんだけどな………
………来たんだよ、次で終わりって時に、」

♪ピコン〜

ん?LINEかな?
私じゃない。亮平だな。

「亮平、見なくていいの?」

「……廣澤だ。
……………………………‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」

うっっ‼︎ と、LINEを見るなり、スマホを放り投げて、トイレに駆け込む。
な、何事っ?

画面が開いたままのスマホを取り上げると、
そこには……

「うわっ!……こ、これ…。」

亮平と、おそらく廣澤君と思われる男性との強烈なキスシーン!

「この角度、これ絶対舌入ってるよね。」

もう吐くものもないだろうに、
また吐きに行ってる理由がわかった。

これはキツいなぁ。
………でも、女の人じゃなかったんだ……

しばらくして、亮平がトイレから出てきた。
また歯を磨いてる。

「俺、アイツの友達やめる…」

「や、でも、ゲームでのおふざけでしょう?
きっと盛り上げたかったんだよね?」

「そもそも、あの合コンに行く義理は全くなかった。クッソー!
ミュータンス菌うつったらアイツの舌ちょんぎってやる!」

あーあ、怒り治らないみたいだな。

「とりあえず、水分補給しなさい。ね?」

そう言って、水を飲ませる。
やっぱり喉が乾いてたんだな。
一気に500ml飲み干した。

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