俺様幼馴染の溺愛包囲網

「待たせたな!
しっかし、クソ暑いなー。
日中、病院から出ない生活だから、
マジでキツいわ。」

相変わらず、今どき塩顔の精悍な顔立ち。
長身の俺よりさらにデカい引き締まった身体。
185cmあるって言ってたな。
こんな野郎だらけの店の中でも、
異彩をはなって、注目を浴びている。
爽やかすぎて、目に眩しい。

「真面目に研修医やってるみたいだな。」

「あったりまえだ。
枚岡のおじさんと約束してるからな。
研修終わったら、即、籍入れる!」

……そう、コイツはめちゃくちゃ一途に
結衣子を想ってる。
将来の事もちゃんと考えている。
実は、周りは皆んな知ってる。
しかし、何故だ?
結衣子だけ知らないなんて…

「あ、そうだ。
婚約おめでとう!
やっとかよ〜。お前、待たせ過ぎだろ。
プロポーズして、雅に殴られたんじゃないか?
『遅い!』ってよー。」

……まあ、殴られてはないけど、8割方合ってる。

「どこまで聞いてるか知らないけど、
たった4時間で、プロポーズから両家顔合わせまで完了。来週には結納と入籍だ。
後は多分、全部、雅と母親達でサクサク決めて進んでいくだろう。
新婚旅行までな。
住むところも、さっき決まったみたいだし。
10分前に、LINEで住宅情報届いてた。
……雅の父親から。」
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