俺様幼馴染の溺愛包囲網

「……スゲーな…。
お前、マリッジブルーになるんじゃないか?
大丈夫か?」

さすがに心配してくれる。
態度は悪いが、良き弟だ。

「いや、俺にはこれくらいが合ってる。
大丈夫だ。」

まー、ヘタレだもんな〜、
と目の前でディスられる。
前言撤回。
口の悪い弟だ。

「お前な……。
俺のことはいいんだ。片付いたから。
今日はお前の話だ。
その前にメシだ。早く選べ。」

店員が困ってる、といって、
メニューを勧める。
本日のオススメ定食を2つ注文し、
ノンアルコールビールで乾杯する。

「俺の話ってなんだ?
仕事は確実に覚えていってるし、
結衣子とも順調だぞ。
最近、忙しくてなかなか抱けないけどな。
チャンスは逃さず、定期的に可愛がってるぞ。
俺、マメだからな。
たまに抱き潰して、朝怒られるけどな。」

ちゃんと深ーい愛情は伝わってる、と
最大級の惚気をかましてくる。

い、いや、そんなあけすけに…
聞いてしまって、結衣子に申し訳なくなる。

「お前……それ、本当に伝わってるか?」

「当たり前だろ!
めちゃくちゃ可愛いんだぞ。
ああ見えてツンデレでな。
最初はちょっとツンで、
不機嫌だったり、恥ずかしがったりするけど、
すぐデレに変わるんだ。
そしたらあの大きい目をウルウルさせて、
しがみついて。
もっと、もっとって……」
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