俺様幼馴染の溺愛包囲網
「ずっと、言葉に出したことなくて悪かった。
俺が好きなのは結衣子だ!
結衣子しか好きじゃない。
他になんて誰もいない。
ずっとずっと前からお前だけだ!」

よし!言えた!

「…な、なにそれ……」

「聖に聞いたんだ。
お前が、俺達の関係を
セフレだって言ってたって。
俺は、全然そんなこと思ったことなかった。
それに俺、確かにトラウマ持ちの潔癖性だけど、結衣子しか触れないからじゃないぞ。
結衣子が好きだから、結衣子じゃないとダメなんだ。
お前は俺の一番大切……えっ!
お、お前、泣いてるのか⁉︎」

目の前で結衣子が、顔を歪めてポロポロ涙を流している。
こんな結衣子を見るのは初めてで……

「悪かった!な、泣くなよ。」

居ても立ってもいられなくて、結衣子の隣に移動し、思わず抱きしめる。
しかし、泣き止むどころか、声を上げて泣き出す。

「結衣子…ごめんな。
俺、ずっと……不安な思いさせてたんだな。
悪かったな。」

なんとか泣き止ませようと、頭を撫でてみる。
あ、逆効果か…?

「な、あのな、俺たちこれからもずっと一緒にいような。生まれてから今まで、俺の隣にはずっと結衣子がいた。
これからもずっとだ。ずっと一緒にいよう。
結婚して、子供ができて、歳とって、孫もできて、いつか墓に入るまで。ずっと一緒だ。」

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