俺様幼馴染の溺愛包囲網
げ、真向かいから聖くん参戦。

ドンッ!………ジョッキが乱暴に置かれる。

「なんですか!それ。
聞いてないですよ〜!」

山口先生の前に座る三隅先生。
あれ?ちょっと最初から飛ばし過ぎじゃない⁇
何杯飲んだんだろう?

「はいはい。三隅先生はちょっと飛ばし過ぎ。それ何杯目だよ。
ま、気持ちはわかるけど。
二次会まで持ちそうにないから、今のうちにちょっと寝てな。
起こしてあげるから。」

「えー!ひどいです〜。
自分だけ幸せになっちゃって。
12年越しのゴールイン?
羨ましすぎですよ。
結衣子先生まで!彼氏いないんじゃなかったんですかー⁉︎
俺だって、俺だって……
あ〜俺にも春がやってこないかなぁ…」

項垂れて本当に寝ちゃいそう。

「あー、コレ、完全に潰れちゃいそうね。
あ、それより坂上先生、ご結婚されるのね。
おめでとうございます!
12年ですって?
長いわねぇ〜。」

「本当よ。
長谷川さん、随分と待たされたのね。
あなた達こそ、もっと早くゴールインすると思ってたわ。」

前川先生って、なんでもご存知なのね…。

「いや、そう言われると、僕がヘタレだって言われてるのと同じで…まぁその通りなんですが……。情け無い話です。
でも、ようやく落ち着きそうです。
来週、結納の後、籍も入れるんです。
式は少し後になりそうですが。」

「もちろん、大聖堂でしょう?」

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