青の世界のあなたと、記憶をなくした私との365日の恋物語
女が目を覚ました翌日、朝早いうちから俺は病室を訪れていた。
女は俺の姿を見ると顔をパッと綻ばせた。
その様子に、冷えていた心に小さな灯がポッと灯った気がした。
「お・・・おはようございます。」
まだ、小さな掠れ声だが、昨日と比べれば大分声が出るようだ。
「おはよう、調子は?」
「・・・大分良いです。」
「もう少しで警察の人が来ると思うけど、俺も一緒にいるから」
「あ、ありがとうございます。」
それから10分程で、部屋のドアがノックされた。
先ず顔を見せたのは、中川、そして後ろにスーツを着た男女。
「おはようございます、警察の方をお連れしました。
ベットにいる方が、記憶をなくされている今回の患者さんで、
隣にいる方が、第一発見者の方です。」
中川がそう言うと、後ろにいた二人が前に出てきた。
「おはようございます。
生活安全課の江波と安藤です。
詳しいお話を聞かせて頂けますか。」
いかにも人の好さそうな好青年風の男性刑事が声を掛けてきた。
女は不安そうにしながら、隣に立つ俺のジャケットの裾を掴んで
きた。
その姿に、何にも興味も関心もなく、10年前に閉ざされてしまっ
ていた感情の扉が少し動く。
そっと、裾を掴む手に自分の手を重ね、女に向け微笑むと俺は、
女を発見した状況と病院までの経緯を順に説明した。
江波という刑事は、
「捜索願いが出されていないか調べ報告します。」
と言い安藤という女の刑事と帰っていった。
女は俺の姿を見ると顔をパッと綻ばせた。
その様子に、冷えていた心に小さな灯がポッと灯った気がした。
「お・・・おはようございます。」
まだ、小さな掠れ声だが、昨日と比べれば大分声が出るようだ。
「おはよう、調子は?」
「・・・大分良いです。」
「もう少しで警察の人が来ると思うけど、俺も一緒にいるから」
「あ、ありがとうございます。」
それから10分程で、部屋のドアがノックされた。
先ず顔を見せたのは、中川、そして後ろにスーツを着た男女。
「おはようございます、警察の方をお連れしました。
ベットにいる方が、記憶をなくされている今回の患者さんで、
隣にいる方が、第一発見者の方です。」
中川がそう言うと、後ろにいた二人が前に出てきた。
「おはようございます。
生活安全課の江波と安藤です。
詳しいお話を聞かせて頂けますか。」
いかにも人の好さそうな好青年風の男性刑事が声を掛けてきた。
女は不安そうにしながら、隣に立つ俺のジャケットの裾を掴んで
きた。
その姿に、何にも興味も関心もなく、10年前に閉ざされてしまっ
ていた感情の扉が少し動く。
そっと、裾を掴む手に自分の手を重ね、女に向け微笑むと俺は、
女を発見した状況と病院までの経緯を順に説明した。
江波という刑事は、
「捜索願いが出されていないか調べ報告します。」
と言い安藤という女の刑事と帰っていった。