青の世界のあなたと、記憶をなくした私との365日の恋物語
俺は昔から害が無いように見えるのか、どちらかと言うと人に好かれる
タイプの人間だった。
だが、生真面目で奥手な性格故に、いつもここぞという時には、友達どまり。
警察官という多忙な仕事も重なり気がつけば27歳になっていた。
俺には出会いはないのかと諦めかけていた時、運命の出会いというか
一目惚れをしてしまった。
その日は、病院から海岸で発見された女性が記憶喪失のため、身元が判ら
ないという通報を受け、その病院に相棒の安藤久美子と共に訪れていた。
俺達の応対をしたのは、30代中頃の医師、中川 真也だった。
「ご足労お掛けします。
昨日、近くの砂浜で発見された女性なんですが、外傷は特にないものの
衰弱が激しく、声も美味く出ない状態です。
検査していたところ、自分の名前も何故砂浜で倒れていたのかも、何も
記憶がないという事が分かりまして、ご連絡しました。」
温和な印象の中川医師の説明を聞き、安藤と目で頷き合う。
「分かりました。では、その女性の元に案内願えますか?」
「はい、こちらです。」
中川医師の後に続き俺と安藤は白い廊下を進んだ。
やがて、一つの病室の前で足を止めると、こちらを見て扉をノックした。
「はい、どうぞ。」
中からは、低めの男の声が聞こえてきた。
タイプの人間だった。
だが、生真面目で奥手な性格故に、いつもここぞという時には、友達どまり。
警察官という多忙な仕事も重なり気がつけば27歳になっていた。
俺には出会いはないのかと諦めかけていた時、運命の出会いというか
一目惚れをしてしまった。
その日は、病院から海岸で発見された女性が記憶喪失のため、身元が判ら
ないという通報を受け、その病院に相棒の安藤久美子と共に訪れていた。
俺達の応対をしたのは、30代中頃の医師、中川 真也だった。
「ご足労お掛けします。
昨日、近くの砂浜で発見された女性なんですが、外傷は特にないものの
衰弱が激しく、声も美味く出ない状態です。
検査していたところ、自分の名前も何故砂浜で倒れていたのかも、何も
記憶がないという事が分かりまして、ご連絡しました。」
温和な印象の中川医師の説明を聞き、安藤と目で頷き合う。
「分かりました。では、その女性の元に案内願えますか?」
「はい、こちらです。」
中川医師の後に続き俺と安藤は白い廊下を進んだ。
やがて、一つの病室の前で足を止めると、こちらを見て扉をノックした。
「はい、どうぞ。」
中からは、低めの男の声が聞こえてきた。