青の世界のあなたと、記憶をなくした私との365日の恋物語
そして今日、やっと碧さんから連絡を貰いこうして弁護士の琢磨さんの所へ
来ていたのだった。
琢磨さんのOKの返事を貰い、俺は意気揚々と氷室邸に向かっていた。
碧さんに会えることは嬉しいが、あの氷室も一緒らしい。
俺は、あのどこか影のある冷たい印象の氷室を思い出していた。
例え自分が助けた相手だとして、見ず知らずの人間を雇い、住む場所まで
与え面倒をみているのは、単に親切心からなのか、それとも・・・・。
俺は浮かんでくるもう一つの可能性を考えたくなくて、頭を振って思考を
シャットダウンした。
俺は小高い場所に建つお洒落な北欧風の家を見上げた。
「・・・ここか。」
広い敷地に建つ一軒家、俺の給料ではとても手の届かないような家。
俺はバックミラーで身だしなみを確認すると車から降り、玄関に向かった。
インターホンを押すとパタパタと足音が聞こえ、程なくして碧さんが顔を
出した。
二週間ぶりに見た碧さんの顔に、俺はそれまでの憂鬱な感情はどこかに
飛んでしまった。
「久しぶり、元気そうだね。」
「はい、お陰様で楽しく暮らせています。
今日は態々ありがとうございます。
どうぞ上がってください。」
碧さんがにこやかにそう言って、スリッパを俺の前に出した。
碧さんに案内され通されたのは、広いリビングだった。
ソファーには、この家の主である氷室蒼が座り、無表情のまま俺を見ていた。
来ていたのだった。
琢磨さんのOKの返事を貰い、俺は意気揚々と氷室邸に向かっていた。
碧さんに会えることは嬉しいが、あの氷室も一緒らしい。
俺は、あのどこか影のある冷たい印象の氷室を思い出していた。
例え自分が助けた相手だとして、見ず知らずの人間を雇い、住む場所まで
与え面倒をみているのは、単に親切心からなのか、それとも・・・・。
俺は浮かんでくるもう一つの可能性を考えたくなくて、頭を振って思考を
シャットダウンした。
俺は小高い場所に建つお洒落な北欧風の家を見上げた。
「・・・ここか。」
広い敷地に建つ一軒家、俺の給料ではとても手の届かないような家。
俺はバックミラーで身だしなみを確認すると車から降り、玄関に向かった。
インターホンを押すとパタパタと足音が聞こえ、程なくして碧さんが顔を
出した。
二週間ぶりに見た碧さんの顔に、俺はそれまでの憂鬱な感情はどこかに
飛んでしまった。
「久しぶり、元気そうだね。」
「はい、お陰様で楽しく暮らせています。
今日は態々ありがとうございます。
どうぞ上がってください。」
碧さんがにこやかにそう言って、スリッパを俺の前に出した。
碧さんに案内され通されたのは、広いリビングだった。
ソファーには、この家の主である氷室蒼が座り、無表情のまま俺を見ていた。