青の世界のあなたと、記憶をなくした私との365日の恋物語
病院から退院して大分経ったが、私の身元は依然として分からない
ままだった。
時々、刑事の江波さんがその報告と共に家に顔を出していた。
江波さんからの紹介もあって、私と蒼さんで弁護士の先生と一緒に
戸籍の取得のために動いていた。
家庭裁判所にも何度も蒼さんと一緒に足を運んだ。
蒼さんは、嫌な顔もせずにいつも付き添ってくれていた。
そうした、皆の協力の元、私の戸籍が出来た頃には、セミの鳴く
汗ばむ季節に変わっていた。
新しい戸籍には、
『海野 碧、3月25日生まれの25歳』
と表記されていた。
名前は、蒼さんがつけてくれた。
何でも、私のイメージは『海』なんだそうで、そこから海野という
苗字を考えたらしい。
誕生日は、私が助けられた日。
年齢は、中川さんから大体このくらいの年齢だと予想されるという
話を聞き、決定した。
それまで、何処の誰かも分からず不安だった私に、ここに居て良い
んだと、海野碧として存在して良いんだと言ってもらえたような
気がした。
海野碧となってからも私の生活は変わらなかった。
蒼さんと一緒に過ごし穏やかに過ぎていく。
毎日、朝、昼、晩の食事に掃除、洗濯。
週に二回は、食料の買い出しやショッピングを蒼さんの愛車に乗って
一緒に行き、帰りは二人でドライブする。
蒼との暮らしが、今の自分の当たり前の日常だった。
ままだった。
時々、刑事の江波さんがその報告と共に家に顔を出していた。
江波さんからの紹介もあって、私と蒼さんで弁護士の先生と一緒に
戸籍の取得のために動いていた。
家庭裁判所にも何度も蒼さんと一緒に足を運んだ。
蒼さんは、嫌な顔もせずにいつも付き添ってくれていた。
そうした、皆の協力の元、私の戸籍が出来た頃には、セミの鳴く
汗ばむ季節に変わっていた。
新しい戸籍には、
『海野 碧、3月25日生まれの25歳』
と表記されていた。
名前は、蒼さんがつけてくれた。
何でも、私のイメージは『海』なんだそうで、そこから海野という
苗字を考えたらしい。
誕生日は、私が助けられた日。
年齢は、中川さんから大体このくらいの年齢だと予想されるという
話を聞き、決定した。
それまで、何処の誰かも分からず不安だった私に、ここに居て良い
んだと、海野碧として存在して良いんだと言ってもらえたような
気がした。
海野碧となってからも私の生活は変わらなかった。
蒼さんと一緒に過ごし穏やかに過ぎていく。
毎日、朝、昼、晩の食事に掃除、洗濯。
週に二回は、食料の買い出しやショッピングを蒼さんの愛車に乗って
一緒に行き、帰りは二人でドライブする。
蒼との暮らしが、今の自分の当たり前の日常だった。