宇佐美くんの口封じ
自他ともに認める寂しがり屋な俺は、その日も音楽室にある準備室で"満たして"もらっていた。
今日の相手は、同じ部活のサラ先輩。
胸もあるし、女性の身体って感じがして嫌いじゃない。
「はやくはやく」って欲しがるところも嫌いじゃない。
サラ先輩とここで会うのは3回目。
相性が良いのかもしれない。
「彼氏のこと面倒になってきた」って言うところも、恋愛に適当な俺と少し重なって、嫌いじゃなかった。
「…ね、はやくきもちよくして?」
そういう彼女に頷く俺は、相変わらず誰かに満たされて満足する生活を送っていた。
俺に足りないのは愛だと思う。
…いや、ロマンチックな人間になりたいとかそういうのではなく、真面目にそう思うのだ。