宇佐美くんの口封じ
宇佐美くんの悩みごと
宇佐美くんと遊んで数日がたった日の放課後。
日直だった私は、「日誌を出してから行くから遅れる」と玲に言って、教室に残り日誌を書いていた。
私のクラスは、基本的に日直以外で放課後に教室に残る人はほとんどいない。
部活に行ったりバイトに行ったりする人ばかりで、"教室に残ってお喋りをする"という概念があまり無いらしい。
窓が空いているので、外からテニス部やサッカー部の掛け声が聞こえる。
私も早く日誌を書き終えてギター弾きたいな。
そんなことを思いながら日誌を書く手を進めた時、ガラッとドアが開く音がした。
反射的に振り向けば、そこには何故か玲の姿がある。
玲が私の教室に来るなんて珍しい。
部活はどうしたんだろうか。