それからの日々

それまでのみどりの人生は「流される人生」だったと思う。

高校三年生のとき、短大でも受験しようと思っていたのに、友達と一緒にたまたまある百貨店(デパート)から来ていた求人の校内選考を受けたら選ばれてしまったため、卒業後は就職することになった。

また、必ず相手から告白されてつき合うパターンだった。中でも一番強引だったのが、のちに娘のの父親となる「夫」だった。

プロポーズされたあと、京都の旧家である彼の家に挨拶に行くと、みどりが高卒だという理由で猛反対された。
みどりは致し方ないと思って別れようと思ったが、彼は困難であればあるほど逆に燃え上がり、実家とは縁を切った。

みどりは入籍すると、会社を寿退職して専業主婦になった。すぐに上の娘が生まれて、家事に育児にと目まぐるしく毎日を過ごしていた。

< 6 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop