*君にたくさん愛を伝えたい*



「戸惑ってる、リョウちゃん可愛いね」

「なんで、名前」






切る気もなかった合コンにこさされ、本名を名乗る気はサラサラなく、〝あや〟って嘘ついたのに





「だから言ったじゃん、飛鳥とは仲良いんだって」


「で、私に何のよう?」


「綾ちゃん帰りたいんだよね?俺と抜け出そっか?」


「なんであんたと?」


「飛鳥にバレたくないでしょ」





私に向けられた笑みは穏やかなのに、声はどこか刺々しく、まるで脅し





「てことで、」


「へ?あ、ちょっと」


「俺とアヤちゃん帰りまーす」





私の腕を掴んで立ち上がらせると、呑気にカラオケを歌っていた人たちにお金を渡してカラオケから連れ出された



掴まれた右腕は力強く、人気の少ない公園に着くまで話されることはなかった




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