*君にたくさん愛を伝えたい*




それから何日か経つと急に飛鳥が喧嘩をしていると耳に入るようになった



学校にも来なくなり、私の家にも来なくなった  



そんなある日、久しぶりに学校で飛鳥を見た



初めて会った日の氷のような冷たい目、体の至る所に傷



みんなが飛鳥を見つけると道を開け、あれだけモテていたのに女も誰も寄り付かなくなった



それだけ飛鳥の代わりようにみんながビックリしたのだ





「飛鳥!!」





ほっとける訳がなかった



慌てて引き止めると飛鳥は私の腕を払ってこういった





「お前ウザい」





心臓を握り潰された、その表現が1番正しい



うまく息が吸えない



飛鳥を好きになって、飛鳥に好きな人ができて傷ついて



今思えばそんなのはたいした事ない



飛鳥に嫌われた、それがなによりも辛く痛く苦しかった




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