*君にたくさん愛を伝えたい*
要は見た目のせいで損をしている可哀想な奴なのだ
まー、3年前まで私も理解してたわけじゃないから偉そうなことは言えない
「綾」
「ん?」
ジッと私を見てくる飛鳥の目は嫌いじゃない
いつの間にか名前を呼ぶようになったこの声はなんだか落ち着く
いつまで経っても口を開かない飛鳥
目つきさえ良ければきっとモテるんだろうな、なんて
「え、何したいの?」
急に立ち上がって近づいてきたと思えば後ろから抱きしめられ、私の肩に顔を乗せてくる飛鳥
返事なんてものは返ってこず、ただギュッと腰回りを抱きしめてくる
「飛鳥」
「ん、」
「欲求不満?」
離れる気配のない飛鳥の頭を撫でながら返事を待つけど、これまたこず
本当いつまで経っても寡黙な野郎だ