*君にたくさん愛を伝えたい*



「あくまでシラを切るわけだな」





噂を信じているのか疑いの目を向けてくる学年主任





「七瀬さん、疑ってるわけじゃないんだけどね、その君がホテルから出てくるのをみたって人がいてね」



「私は家にいましたけど。まー、見たというならドッペンゲンガーとか」



「ふざけるな」





バンッと机を叩いて、睨んでくる学年主任に隣に座っていた副担任は肩をビクッとさせて驚く



全くふざけたつもりはない



現に私は家にいた





「お前は学校をサボり、挙句学生の分際でホテルに行った」


「行ってません」


「嘘をつくな!!」


「行ってません」


「なら証明しろ」


「そんなの、」


「出来ないよな。お前には両親がいないんだから」






ギリッと奥歯を噛み締めた音がする



膝の上に置いていた両手に力がこもる




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