*君にたくさん愛を伝えたい*
「でもおかしな事に私は風邪ひいてて家で寝てたんです」
「、、、、、、」
「だから家で寝てましたって正直に言っても信じてもらえなくて。挙句親がいないからだとかなんとか」
「、、、」
「教えて先生。親がいるってだけで偉いんですか?どうして死んだ親まで悪く言われないといけないの?」
私はこの人に何を求めてるんだろう?
「なかないで」
「え、」
いつの間にか隣に立っていた茜君が私の頭を撫でてくれる
あったかく、先生によく似た笑顔で
私泣いてるの?
「七瀬さんは優しいね」
「優しい?」
「だってあなたはご両親を侮辱されたことがなによりも悲しく、そうなってしまった原因の自分に怒ってるんでしょ?」
なんでこの人はこんなにも優しい笑顔をしてるんだろう
なんで、なんで私の思ってることが分かるの?
「七瀬さんはすっごく優しくていい子だよ!私が保証する」
ゆっくり私を抱きしめると彼女は「私は七瀬さんを信じる」と言いながら背中を優しく撫でてくれる
その優しさに甘えるように次々と溢れ出す涙を止めることはできなかった