*君にたくさん愛を伝えたい*
「離してよ!」
「なんで飛鳥から逃げてんだよ」
「あんたには関係ないでしょ!!」
指を引き剥がそうとしてもこいつの握力にかなわず、飛鳥に捕まった
「なんで逃げんだよ、こんな雨の中!お前馬鹿?」
「、、、、、」
「無視かよ」
こんな雨の中、傘も持たずに追いかけてくれた飛鳥に嬉しいと思ってしまう
心のどこかで飛鳥に追いついて欲しいと願っていた自分が嫌になる
私はどこまでも最低な女だ
「てか、凪何やってんの?」
「仮にも引き止めてた俺に感謝して欲しいんだけど」
「いいから綾から手離せ」
「はいはい、邪魔者は帰りますよ」
凪という飛鳥の幼馴染みは私から手を離すと去り際に私の耳元でこう言った
「君が泣いていいはずないだろ」と