星降る夜に
 仕事を終え、家に着くと台所の明かりがついていた。
「あれ、ちゃんと消したはずなんだけどな」

足早に向かうとそこに、妹の桜の姿があった。
「あ、お姉ちゃん!おかえりー。」
「びっくりしたー。来るなら一言ラインくれたらよかったのに。」
「いやー、おどかせようと思ってね。そうだ、今日の晩ご飯はお姉ちゃんちゃんの大好物のピザです!」
「いやそんな好きではないけど…。」
「いいからいいから。早く着替えてきな。」
「あんたが食べたいだけでしょ…。」

「なんかいったー?はやくー。お腹すいたよー。」
「はいはい、。」

桜も今年から大学進学のために地元を離れ神戸に越してきた。
私のマンション近くの大学寮で暮らしているため、妹には合鍵を渡している。
だからこうしてたまに、うちに来て一緒にご飯を食べたりすることも多い。

私にとってたった1人の可愛い妹だから、こうして今も仲良くできるのはとっても嬉しいことだけどね。
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