君にとびきり甘い“愛してる”を。



憂鬱だなぁと思いながらエレベーターに乗り4階へと行き、営業課へと向かう。


「おはようございます、木森さん杉本さん、営業2課へようこそ。」


綺麗な背の高い女性と優しそうな男性が待っていた。


「はじめまして、木森莉子です。苺谷女子大学出身です。よろしくお願いします。」

「ふふっ……初々しくていいわね。よろしくね、私は石田です。杉本さん担当なんだけど、分からないことがあればいつでも言ってね。」

「あ、ありがとうございます。」


石田さんか……優しそうな人だなぁ。
だけど実咲の担当なのか、いいな。


「はじめまして、田中です。俺が担当です。よろしくね。初めてのことばかりだと思うけど……分からなかったらすぐ言ってね。」

「あ、ありがとうございます。」

「木森さんのデスクはここだよ。俺は右隣、左隣は神崎っていうやつ。」

隣にいてくれるなら安心だなぁ…。

「木森さんは聞いてるかな? 営業事務補助として仕事してもらうから……ひとつずつ覚えて行けばいいからね。」

「はい、頑張ります…!」


(優しい……田中さん。頑張らなきゃ……!)




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